<食育に思う>

ひとことで言えば「親の責任」だと思う。
学校や企業がこぞって「食育」と謳っているが、私は
食や味覚に関して知識や舌を育むのは親であると断言する。


先日、「世界一受けたい授業」という番組の再放送を観た。
(参考:2005/4/30 OA分
ここでは、味覚を鍛えることによる脳の活性化について講義が
行われていたが、昨今「味覚障害」とも思えるような味音痴が
多すぎると私も思う。


私は子供の頃、インスタントやファストフード(昔は今ほど普及も
していなかったが)を食べた記憶がほとんどない。子供の頃に
友達が「家族で食事に行って、お子様ランチ食べたんだよ!」と
嬉しそうに話すのを聞いて、羨ましくて仕方がなかった。
でも、羨ましかった理由は?と言えば、単に可愛らしいプレートに
旗が立ったチキンライスやおまけでもらえるおもちゃが子供心に
素敵に見えただけだ。今になって親の思いを察することができる。
子供は言葉を覚えるように、味も覚えていく。
そこでキチンと教えていけば、そのように味覚も育つのである。


「マヨラー」と称した何にでもマヨネーズをかける人たち、また
少し前に流行った「my唐辛子」を持ち歩く激辛嗜好の人、彼らは
そこまでハッキリしないと味を認識できないようだ。
全部同じ味付けになったものに、食の旨みも楽しみもない。
マヨネーズや唐辛子という調味料自体を否定する気はない。
私も使う。要は、その量や使い分けが出来なければただの味音痴
でしかない、ということだ。
「そうしないと美味しくない」のではなく、そうしなくても充分
美味しいと思えるモノを食べてこなかったのだ。


「グルメ」ではなくても、せめて普通の味覚は持ちたいものだ。
キチンとした味覚を持つことは、学校の成績より大切だと思う。


【参考】
こんな話もありますよ、ということで。
『フードドリンクニュース:
 「マヨチュ」人気の秘密は、母親の乳房である!』
http://www.foodrink.co.jp/backnumber/200208/news0811j-1.html
『生命ビックバン:
 〈生きる力〉感性は衰えるか
 「アウトプット」が脳活性化 五感の休息、自然とふれあいも大切
http://www.sankei.co.jp/eco/special/big/111.html