袖振り合うも他生の縁

義父母と久々に食事することになり、どこにするか思案して
比較的行きやすそうなところで候補を2軒にしぼった。

第一候補のAという店に電話をすると女将と思しき人が出た。
「今週末、〇日のお昼に4人で伺いたいのですが、予約できますか?」と訊くと
「はぁ…いつですか?」
「お昼ですか?夜ですか?」
「人数は?」
この人、私の話これっぽっちも聞いてないなぁ…と少しがっかり。
「少しお待ちくださいねぇ」としばらく保留音を聞きながら待っていると
再び女将の声で
「お昼は予約無理ですねぇ。名前書いて並んでもらえれば…」の返事。
時間帯を少しずらすことで予約が可能か?を訊くと、
明らかに面倒くさそうな声で「予約の枠、もうないんでね…」とだけ。

諦めてもう一軒にかけてみる。
年齢は破瓜の頃を思い浮かべる人…おそらく大将だろう…が電話に出た。
「〇日のお昼なんですが、席の予約はできますか?」と訊くと
「えぇ。大丈夫ですよ。何時頃来られますか?」から
滞りなく話が済んで、無事に予約をとることができた。
そして「さっきの店に決まらなくってよかったかも?」と少し安堵もした。

+ + + + + 

それとは違う話題をひとつ。
とあるゲームのコミュで交流を楽しんでいると、本当に色々な人がいるなぁ…と思う。
情報交換やお互いの叱咤激励、雑談など退屈するいとまがない。
面識のない人たちとのやり取りが多いし、齟齬が生まれることもあれば、
以前から知り合いだったんじゃないか?くらいに意気投合する人もいる。
これもまた、何かしら縁があるのだとしたら本当に嬉しい。


ご無沙汰で何年も会えてない人でも、再会の瞬間から話が盛り上がる人もいれば
毎日顔を突き合わせていてもしっくりしない人もいる。
「袖振り合うも他生の縁」という言葉を思い出した日だった。