ひとかどの人と、そこまでの人

先日、友人数名と鍋をつつきながら話していた時のこと。
自分の仕事内容(業種・職種)をあまり言いたがらない友人が

「世の中(自分よりも)上には上がいるからね。
自分からオレオレって言う人*1は、あんまり大したことないような気がして…」

とボソリと言った。確かにそうだよなぁ…と思った。
自己顕示欲が強い人…特に学歴や職業・スキルについて話したがる人は、往々にして実力より誇示した話が多い気がする。単なる目立ちたがりとはちょっと違う。それでも、7の実力を8とか10だと言う程度なら可愛げがある。全力投球で取り組めば7の力が8にも10にもなることだってあるだろう。
一方で実につまらないなぁと思ってしまうのは「自分は○○さんと知り合い」というアピールだ。
○○さんの知名度やスキルは、あくまでも○○さんのもの。所詮、自分は自分。ただ知り合いというだけでは偉くもなんともない。
もし「なんとかして○○さんに頼めないだろうか?(コネクションはないだろうか?)」という場面があって「あ、彼とは親しいから頼んでみようか」という機会があれば、そこで初めて「友人であること」に価値が生まれる*2かもしれない。
総じて、尋ねられてもいないのに「我こそは!」と声高に言うよりも、策に窮した場面でさりげなく名乗れる人こそが「ひとかどの人」ということだ。
自戒の意味をこめて、書き留めておく。

*1:流行りの詐欺のことではない

*2:しかし自慢したがる人は、たいてい友人知人以前の「面識がある」程度だったりする。