ミシュラン東京2009の発表

寝ぼけ眼で朝のワイドショーを見ていた。
そして感じ悪いなぁ…と目が覚めた。

ミシュラン東京2009悲喜こもごも 三つ星昇格や降格組も

星を獲得した店の苦悩も紹介された。一見さんがミシュランを見て予約してくるので、常連客がいづらくなってしまうとか、予約のキャンセルを平気でする人もいるとか。
高い評価を得た店に興味を持ったのであれば、訪れようとする時には当然マナーを守るべきだろう。しかし、聞き捨てならないなぁ…と思ったのは、店の人が「地方の人もよく来るようになって、食べ方からいちいち説明しなきゃいけないのがねぇ…」と言っていたことだ。
地方の人は食べ方を知らない、と?
丹精込めて作った食事を説明するのが面倒、と?
前述の通り、確かに好奇心だけで普段行きつけないお店に訪れる人もいるだろう。眉をしかめたくなるような人が客として混じっていることも想像に難くない。しかし一見さんの来訪をよしとしないのなら、ミシュランの評価を辞退すればいいんじゃないだろうか?美味しいものを一番美味しい状態で食べられるようアドバイスすることが面倒だというならば。
飲食店にもいろんなスタンスがある。
門戸が広く「みんなに美味しいものを食べて欲しい」という店もあれば、あれこれ解釈しなくても違いがわかる人だけ来てもらえばいい、という店もあるだろう。個人的には「ウチに来れば(旨いものを)食わせてやる」というスタンスの店はあまり好きではない。もちろん「客なんだから旨いもん食わせろ」という態度も決して取らないが、素材、味、サービス、全てのバランスを楽しませていただきたい…という思いは「食わせてやる」に水を差されてしまうのだ。
自分の座右の銘に「食は幸せ」という言葉がある。
幸せは「くれてやる」と言われて乞うものではない。