<ブリッコは今も健在>

ぶりっこ 2 【ぶりっ子】
(名)スル
いい子ぶること。また、その人。特に若い女性についていう。
「いい子―している」          三省堂提供「大辞林 第二版」より

「ブリッコ」と言えば、「アムラー」や「シノラー」よりはるか昔の
(アイドルやその模倣などから始まった)呼称で、もはや死語には違いない。
しかし、そんな人種が今もいた。

 + + + + + 

私の彼は、正直モテるほうだと思う。
(彼がこれを読んだら絶対(・∀・)ニヤニヤするな…ちっ!
でも、彼はそれを鼻にかけることもないし、調子にのって遊びまわったりもしない。
一介の男性として、多少ドギマギするような思いをしてみたい…と思うことも
あるかもしれないが、とりあえず嘘をついたり芝居がかったことをするのがヘタなのと
相手(異性)を自分の都合で使い捨ての道具みたいに扱うことを何より嫌がる人なので、
「浮気癖があって困るの」という悩みは私にはない。


先日、彼に「今度、密会しようね」と声をかけてきた女性がいた。
彼女は私も面識がある人だった。正直驚いた。
私たちが付き合っていることを周知で(だからこそ?)こういうことを平気で言う…?
彼から私に「なんか、あの子ウザー」と困惑顔で言ってきたので、この時点で密会が
密会として成立しないし、実際に彼女に会うこともないだろう。


「ムカつく」私の思いは一言だった。


もともとヤキモチ妬きだから、彼に女の子からメールがきたり、大勢で飲む機会に
他の女の子と楽しそうにしていると気持ちが落ち着かなくなるのは否めない。
でも、それは浮気ではないし、知らないところで狡猾なマネをされるよりいい。
彼もそれをわかってくれているので、私にはオープンに話してくれる。


それよりも、私は「同じ女性」として彼女に対して腹がたった。
遊びだろうが本気だろうが、双方(私と彼)を知っているのに、そういうことを平気で
言えてしまう神経を疑う。私の彼だけでなく、みんなにもそう言ってるんだろうか?


私は彼女に言った。「こういうこと、やめてくれないかな?」
陰でグチグチ言うより、あれこれ憶測するより、正面切って言いたかった。
彼女は、一貫して「私そんなこと言ってない」「それ、私じゃない」と言うばかりだった。
あげく「私って、そんなに信用ないんだ?」「そんな風に思われてるの?ひどい!」と
逆ギレした。


彼女は今日も自己保身用の味方になってくれる女性と、チヤホヤしてくれる男性を探している。