巧妙な表現の裏に。

時津風親方 斉藤さんを介抱せず見殺し

本当はもっと早くに書こうと思っていた事件。


サリン事件で殺人を指示する時に「ポアする」と表現されていた。
「おまえ、ちょっと人殺してこいよ」って言われたら絶対ためらうけど
「ちょっとポアしてきて」という軽い言葉の響きから、罪悪感は減り
実行するのは悪いことじゃないかも?みたいな錯覚すら感じさせたと
思う。(あくまでも私見。ほぼ洗脳状態で確信犯だったと思うし)


「かわいがり」という親しみや愛情の感じられる呼称なのに、実際には
ビール瓶で殴ったりタバコの火を押し付け死亡に至るほどの暴行だった。
まったく可愛がってなんかいない。リンチとなんら変わらない。
この事件で、JR福知山線脱線事故の時に話題になった「日勤教育」を
思い出した。「教育」とか「しつけ」といった巧妙な隠れ蓑を着た
パワーハラスメントという点で同じニオイがする。
「聞こえがいいだけ」の単なる暴行は絶対に許されてはいけない。


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9月30日7時4分配信 スポーツニッポン
 大相撲の序ノ口力士・時太山=ときたいざん=(当時17、本名斉藤俊=たかし=さん)が急死した問題で、死亡直前に師匠の時津風親方(元小結・双津竜)が兄弟子らを遠ざけ、斉藤さんと2人きりになりながら介抱せず、病院への搬送もすぐに指示しなかったことが29日、関係者の話で分かった。死亡後には、金属バットでの暴行を警察に話さないよう兄弟子らに口止めしていたことも判明。愛知県警は立件に向けて詰めの捜査を進めている。
 時津風部屋関係者らの証言で、斉藤さんが暴行を受けた際の様子が明らかになった。斉藤さんは死亡前日の6月25日、愛知県犬山市の部屋から“逃亡”。兄弟子らに連れ戻され、夕食時に罰として時津風親方の後ろに正座させられた。時津風親方は午後7時頃、飲み終わったビール瓶で斉藤さんの体を数発殴り、最後は額を強めに殴って出血させると、兄弟子らに「おまえらもやってやれ」と指示。3人が30分以上、素手や金属バットで暴行を加えたという。
 翌26日の朝稽古後、親方の指示で兄弟子4、5人が斉藤さんとぶつかり稽古を始めた。1時間以上続けた後、戻ってきた時津風親方は、ぐったりした斉藤さんを見て「後はオレ1人でみるから、おまえらは風呂に入れ」と兄弟子らを遠ざけた。約20分間2人きりだったが、介抱するなど救護措置は行われなかった。
 その後、親方に呼びつけられた兄弟子らが意識がない斉藤さんを発見。あざが浮き出て体全体が土気色だったという。水や湯がかけられたものの意識は戻らず、弟子たちは「救急車、救急車」と騒ぎ始めた。親方はすぐに呼ぼうとせず、同日午後0時50分頃にようやく119番通報。斉藤さんは午後2時10分、搬送先の病院で死亡した。
 親方は28日に関取衆を除く弟子らを呼び、金属バットが使われたことや自分がビール瓶で殴ったことを漏らさないよう指示。その後ほぼ連日、弟子らを集めて県警の聴取に何を話したかを報告させ、口裏合わせを求めた。ある弟子が金属バットについて話したと報告すると、親方は「なんで本当のことを言うんだ」としかったという。